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7歳のやる気スイッチを押した、8歳。ーざわつくについてー

強風が吹き荒れる5月某日。

友人の圧倒的なお兄ちゃんっぷりを目の前に、
小学2年生の少年の心が、

ざわついた。――


人をざわつかせる人はどんな人だろうか?
それはどんなタイミングで起こるのだろうか?


先日、滋賀県東近江市で開催された、ヘムスロイド村の杜まつり。
そこであったお話。

2万人以上が来場する、2日間に渡るクラフト界のBIGイベント。

イベントの主催者が運営するカフェは、毎年友人たちが協力して作り上げます。そこに入っていたスタッフの、3人の子どもたちが今回の主人公です。

おにいちゃん、あそぼー
トーマス絵本読んで―!

いいよ!(2歳を抱っこしながらイスに座らせてくれる)

抱っこしてもらう2歳児。

おにいちゃん、これなに?

おにいちゃんー、お兄ちゃん!
お兄ちゃん、お兄ちゃん、お兄ちゃん、
お兄ちゃんーーーー!!!!

こんな感じで、ずっとお兄ちゃんにつきまとう、我が息子。

うどんを食べさせてもらう我が息子

この後5時間ほど、8歳の少年はびっちり遊び相手をすることに。
眠い眠いと訴えながらも、目を離すことなく、遊んでくれました。
我が息子が言うことを聞かないときは、僕もう遊んであげないよなどと巧みに交渉している姿は、母親か!と思えるほど。

8歳と、息子と、私。

まあここまでは、とても面倒見がいい少年のお話しだったのですが、
この日の晩に別な場所でまさかの展開が。


新たな登場人物、7歳の少年。

8歳の少年の1学年下のお友達であります。
彼は、冒頭の、友人の素晴らしいお兄ちゃんぷりをそばでみていました。


実は、この7歳の少年、
兄弟のことは好きだけど、手を貸したり慰めたりする姿はみられなかったそう。


そんな彼が、年上のお兄ちゃんの活躍をみて一気に開花!

意気揚々と、弟にうどんを食べさせます。
さらには、兄弟をお風呂に入れてあげるという変貌ぶり!

両親は、風呂場の脱衣所で涙を流していたそうです。



このエピソードを聞いて、こう思いました。


1.同世代の活躍が、一番ざわつく。

特に、遠い存在ではなく、近くの人。
私で言えば、錦織圭(私より2つ下)がどんなに活躍しようが、ざわつかない。
素直にすごいと思うだけである。


2.人をざわつかせる人は、無意識に影響力を発揮している。

影響を与えたいと言って行動しているうちは、まだまだかもしれない。
ざわつかせる人は、自然とにじみ出る何かがある。
少なくとも、周りにこう思われたいから行動するという意識はない。
本人はただ好きでやっているか、必死かのどちらかである。


3.思っても見ない瞬間に、やる気スイッチが押されるときがある。

目の前の人を変えようと必死になってもあまりいいことはない。
やる気は頑張って出すモノではなく、思わず出させられるのかもしれない。

こんなことを言ったら、「オレ、まだやる気スイッチ押され待ちなんだよね」とか言われそうだけど。

こんなことを考えていると、またしてもこの言葉を思い出します。

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、
ほめてやらねば、人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、
任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、
信頼せねば、人は実らず。   山本五十六

人に動いてもらうって、とてもとても難しいこと。
でも、ふとした瞬間に、スイッチが押されて別人のようになることがある。
それが意外に、近くにいるあの人だったりするーー


「努力は好きや夢中には勝てない」と言われます。
他人がどうこうではなく、ただ純粋に楽しんでいる人、
目の前の最大のリミッターである自分と必死に戦う人こそが、
誰かのやる気スイッチを押すのかもしれません。


そうは言いつつも、スイッチはたまに切れることもあります。
ずっとオンは疲れるもの。
時にはオフを押してくれる人も必要だったりするのです。


以上

by
1987年生まれ 山形県出身・滋賀県在住 どこに移動しても、楽しくたくましく暮らすのが目標。そのために、主に仕事やプライベート、心地よい居場所作りをテーマに研究中。
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Comments (2)
  1. まさお より:

    いつもはやし自由研究室を楽しみにしています。
    今回の記事も、我が子と照らし合わせながら読ませて頂きました。
    やはり、人は誰かに影響されて成長させてもらうことが多いと思いました。
    特に、悔しい思いや恥ずかしい思いをしたときは、やる気スイッチが入る気がします。
    我が子は今、補助ありの自転車を乗っています。周りの子は補助なしの自転車に乗っている子もいます。
    私はあえて、周りが補助なし乗っているから、あなたも補助なし練習しなさい。とは言いません。
    おそらく自分だけ、補助ありを乗っていれば、どこかのタイミングで恥ずかしい思いが湧きあがり、やる気スイッチがオンになるときがくると思っているからです。
    仮に、一生補助ありでいいやと我が子が思えは、それも個性でいいかなとも…(笑)。
    親として、何かを教えるよりいろんな経験を積ませることが大事かなと思いました。
    次回のはやし自由研究室も楽しみにしています。

    1. Hayashi Green より:

      コメントとても嬉しいです。
      小さい頃だけでなく、大人になっても、周りと自分を比較した時に、焦りや恥ずかしさを感じることは多々ありますね。

      私もあまりうるさいことは言わずに、どんと構えていたいとは思っています。
      まあ現実は結構口出ししてしまいますが。。反省。と言いながらもまた言ってしまう・・・。また反省。

      またのぞきに来てください!